クリスマスローズ

長年看護師として元気に働いて今日に至っていることにとても感謝しています。

在俗奉献者として歩み始めた当時のホームページに寄せた文章には“この仕事を通して多くの人々に癒しをもたらすことが出来ればと思っています。”と書いています。今、振り返ってみますと、どうだったかな～とても、とても、という言葉しかありません。     

私が仕事の場においても、また生活の中で大切にしていることは、今まず何をすればよいかということです。過去を振り返って今後に生かすことも、先に起こることを想定して行動することもとても大切だと思いますが、今、熱が出てぐったりしている人にどう援助すべきか、お腹の痛みを訴えている方にまずどう対処すればよいのか、一人ひとり援助は異なりますが、その方にとっての最善を模索することに努めたいと思っています。それは自分が重症心身障害者の方々と係わってぃるからかもしれません。ほとんどの方が寝たきりで自分の意志を伝えられない状態です。ですから相手がまず何をしてほしいと思っているかを素早く察知する必要があると思うのです。それぞれの身体の調整ももちろんですが、ある時、小さい声で童謡を口ずさんでいる方がいて、それに反応して一緒に歌ってあげると、その方の顔がパッと明るくなり、私の心も明るくなりささやかな喜びに満たされました。                                                                                                                 

もうすぐクリスマスがやってきます。以前はこの病棟でも、コンサートやゲームなど催しものがありましたが、コロナやその他の理由で継続されていません。とても残念なことです。それでもこの日は聖歌に乗せてプレゼントをいただいたりしますので、子供たちは普段とは違った表情をみせます。「多くの人に癒しをもたらす」という初心に到達するのは一生かかっても無理ですけれど、そこを目指してこれからも歩み続けることが出来ればと願っています。

幼子イエス様の姿に最も近い人たちと思われるこの病棟の方々に遣わされた私は、とにかく今を大切に精一杯歩めるができるようにと願っています。（M.M）

主のご降誕のお喜びを申し上げます。世界に平和を！皆様に喜びを！